★日本標準産業分類 *平成25年10月改定、平成26年4月1日施行
大分類 : E 製造業
中分類 : 14 パルプ・紙・紙加工品製造業
142 紙製造業
1421 洋紙製造業
1422 板紙製造業
1423 機械すき和紙製造業
1424 手すき和紙製造業
出典: 総務省|統計基準・統計分類|日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)-分類項目名
★日本三大和紙
『越前和紙』福井県(越前紙)
『美濃和紙』岐阜県(美濃紙、本美濃紙)
『土佐和紙』高知県(土佐紙)
★ユネスコ無形文化遺産
「和紙 : 日本の伝統的な手漉きによる熟練技術」
2009年に『石州半紙』が単一ブランドとして指定済み、2014年に『和紙』として下記の3ブランドに登録拡大。
『石州半紙』島根県 (国指定伝統的工芸品『石州和紙』の一製品)
『美濃和紙』岐阜県 (美濃紙、本美濃紙)
『小川和紙』埼玉県 (細川紙、細川和紙)
★日本の和紙の種類・分類 : 原材料、製法、用途別
「和紙の種類」をお題に上げながら、日本三大和紙のことを説明しているようなケースを見かけることがあります。それって...コーヒーや日本酒に例えると、コーヒー : ブラジル、日本酒 : 新潟県のお酒と言うようなもの。そう、これだと産地や銘柄(ブランド)のことで、種類ではありませんよね。
和紙の種類は主に、「原材料」とそれに適した「製法」または「用途」によって分類され、漉き方の違いや異なる技法の組み合わせで、細かく分類すると何万にもなるそうです。ここでは代表的なものを挙げています。
[大・大分類]としてまず、「手漉き」と「機械漉き」に分かれます。ここはニッポンの職人を応援するクラフトスタイルならでは、「手漉き」をベースに話を進めます。
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手漉き和紙の種類は、大分類で「生漉紙(きずきがみ)」と「加工紙」に分けられます。まずは「生漉紙(きずきがみ)」から。原材料の違いによる分類は下記の通り。
楮(こうぞ)紙
クワ科の植物である楮(こうぞ)を原料としたもの。原料の栽培地が限られないため、全国各地で生産され最もポピュラーなのがこの和紙。太くて長めな繊維が絡みやすく、揉んでも破れにくい丈夫さが特徴。紙の表面は粗め。
[主な用途]障子紙、公文書、絵画、書道...etc.
雁皮(がんぴ)紙
チンチョウゲ科の植物である雁皮(がんぴ)を原料とした和紙。古代の名称は斐紙(ひし)。繊維が細く短めなため、紙の表面が滑らかな仕上がりになるのが特徴。細字に適している。害虫に強く、耐久性もある。
[主な用途例]日本画、写経用紙、かな料紙...etc.
三椏(みつまた)紙
チンチョウゲ科の植物である三椏(みつまた)を原料とした和紙。雁皮に似て繊維が短めなため、紙の表面が薄く滑らかな仕上がりになるのが特徴。印刷に適していることや吸水性に優れることから、大蔵省が栽培を奨励し、日本国の紙幣の原料に。(現在も三椏)
[主な用途例]紙幣、印刷、はがき、便箋、製本...etc.
麻(あさ)紙
麻を原料とした和紙。重厚で風格のある仕上がりが特徴。古代では代表的な和紙の原料だったが、扱いが難しいこともあり、楮が台頭したことで減少。
~以降の解説は準備中~